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春のマドリードでオリーブオイルにどっぷり浸れる2つの見本市

Hola!! スペインの5月はオリーブの開花のシーズンで、飛散する花粉でアレルギー症状に悩まされる人にはつらい季節。スペインではオリーブの花粉症は比較的メジャーなのです。さて、スペインでは春になると大きな見本市が次々と開催されます。今年は、毎年この時期に開催されるWorld Olive Oil Exhibition(通称WOOE。昨年のレポート記事はこちら) のほか、Salón Gourmetsという、日本で開催されるFOODEXのような大きな食品見本市にも顔を出してみたので、今回はそのレポートをお届けします。【 春のマドリードでオリーブオイルにどっぷり浸れる2つの見本市 】

春のマドリードでオリーブオイルにどっぷり浸れる2つの見本市

自分のペースでオリーブオイルのテイスティングができるWOOE恒例のオリーブオイルバー

ようやく国際色が戻ってきたWOOE

今年のWOOEは3月7日と8日の2日間、例年通りにマドリードで開かれました。2020年と2021年はコロナ禍で中止になったため昨年は3年ぶりの開催だったものの、まだ海外からの出展者は少なくで国際色に欠ける感がありました。しかし今年は、ヨルダンやチュニジアが大きなブースを構えていたほか、個人で出展しているトルコやイタリアの生産者さんもいて、会場も以前の活気を取り戻していました。

春のマドリードでオリーブオイルにどっぷり浸れる2つの見本市

トルコの生産者さんのブースは、オリーブオイルをかける試食メニューの種類が豊富でおいしく大好評

WOOEの魅力はなんと言っても、テイスティングや講演、クッキングショーなどさまざまなプログラムが充実していること。同じ時間帯に参加したいプログラムが重なり、どちらに行くか迷うこともしばしばあります。今年は初日にハエン・セレクションとエストレマドゥーラ州、2日めにはバレンシア州のテイスティングセミナーに参加しました。今回初めて見かけてハッとしたのは、手話通訳を使うプログラムがあったことです。多様性を重んじる進んだ取り組みに感心しました。

手話通訳さんがついたテイスティングセミナーのような新たな取組みも

春のマドリードでオリーブオイルにどっぷり浸れる2つの見本市

3月8日の国際女性デーにあわせて、業界で活躍する女性たちの討論会も白熱

その場で商談が進みにくいという課題も

ただ、昨年同様今年度も生産者さん自身の出展が少なく県や州、DOP(保護原産地呼称)などの団体での出展が多かったことは残念に思います。それはなぜか? もし気に入ったオリーブオイルがあったら、その場で直接生産者さんと話をしたいですよね。日本から輸入商材探しに来ているとしたら、そこでそのまま商談ができることが理想ですよね。生産者さんが不在だと、それができません。あるDOPのブースで見つけたオリーブオイルについて詳しく知りたかったのですが、「メールを送るか電話をして」とパンフレットを渡されただけ。数日後にメールを送ったものの、返事はまだありません。

予想を大きく上回る充実のSalón Gourmets

一方、Salón Gourmetsは毎年4月にマドリーで開かれる食品見本市で、今年は4月17日~20日の4日間に渡って開催され、11万6000人の来場があったそうです。私は今回が初参加でちょっと覗く程度の気持ちで行ったのが間違いでした。

日帰りで列車のチケットを買った後に出展者リストからオリーブオイルで検索をかけたら、なんと235件も出てくるではないですか!!  5つのパビリオンを使った大規模な見本市なので効率よく回れるよう、行きたいところをリストにしてパビリオンとブース番号を控えて挑みました。

春のマドリードでオリーブオイルにどっぷり浸れる2つの見本市

スペインの希少品種のオリーブオイルテイスティングコーナー

到着して最初に向かったのがTúnel del AOVE(エキストラバージンオリーブオイルのトンネルという意味)コーナーです。ここでは今年農業漁業食糧省のアリメントス賞の受賞オリーブオイルのほか、スペイン各地のDOPやスペインの希少品種のオリーブオイルのテイスティングができます。希少品種のコーナーにはロエタ・デ・アソウエやらベルデーニャやら聞いたこともない品種がいくつもあり、あれこれ試してみたかったものの、ここに時間をかけると他が見られなくなってしまうので泣く泣く途中で諦めました。オリーブオイル好きにはぜひオススメのコーナーです。

農業漁業食糧省のコンテストに入賞したオリーブオイルの展示

今年日本でキャンペーンを行ったスペイン産オリーブオイル・インタープロフェッショナルのブースではなぜかお琴の演奏が

Salón Gourmetsは生産者さんと直接話ができる絶好の場

オリーブオイル生産者さんのブースもまわったのですが、テイスティングしたり話し込んでしまったため、50数件リストアップした内、10件しかまわれませんでした。

Salón Gourmetsではほとんどのブースにも生産者さんがいたので、詳しい話を聞くことも商談も可能です。そういった意味では、商材としてオリーブオイルを探しに行くならWOOEよりのこちらが適していると思いました。

春のマドリードでオリーブオイルにどっぷり浸れる2つの見本市

今年のOLIVE JAPANでベストフレーバードに輝いたライムのオリーブオイルをテイスティング

前述したように、WOOEはオリーブオイルに特化しているためプログラムがとても充実しています(Salón de Gourmetsでもいくつかのテイスティングセミナーは開かれていました)。それぞれ特徴があるので甲乙つけるのは難しく、来年はWOOEはもちろん、Salón de Gourmetsにも泊まりで行く予定です。

オリーブオイルがお好きな皆さま、いつかWOOEやSalón de Gourmetsに足を運んで、どっぷりとオリーブオイルに浸ってみませんか? それでは、hasta luego!!

   
     
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