【オリーブ世界一の国 スペインから】
オリーブオイルビジネスの祭典 World Olive Oil Exhibition (WOOE) 3年ぶりに開催!
【オリーブ世界一の国 スペインから】
Hola‼ 私の住むバレンシアではユネスコの無形文化遺産に登録された火祭りが3年ぶりに完全に復活! そして3月のはじめにはオリーブオイル見本市 World Olive Oil Exhibition(略称WOOE)も3年ぶりにマドリードで開催され、長かったコロナ禍の収束をようやく感じています。WOOEは、私も毎年楽しみにしている催し! 今年はまるまる2日間たっぷり使って参加できたので、今日はWOOEの会場の様子をご紹介します。【 オリーブオイルビジネスの祭典WOOE 】
「ワールド・オリーブオイル・エキシビション」という名の通り、オリーブオイル一色の見本市WOOEは、毎年3月にマドリードで開催されます。見本市なのでオリーブオイル生産者が新規取引先を開拓することを目的とした場ではあるものの、WOOEはビジネスとは関係のないオリーブオイル好きにとっても魅力的なイベントなのです。
会場には、ずらりとオリーブオイルのブースが並びます。出展者の商品はオリーブオイルバーにも展示されており、気になるオイルをゆっくり自分のペースでテイスティングすることができます。また、会期中2日間はコンファレンスやテイスティングセミナーが目白押し。試食付きのクッキングショーや料理コンクールなども開かれるので入場者も大忙しです。今回はオリーブオイルを使った食品やコスメの表彰式もあり、私が愛用しているエキストラバージンオリーブオイル配合のアルコール・ジェルも賞を受賞していました。
私は、初日に「ハエンセレクション(ハエン県庁が選ぶハエン産エキストラバージンオリーブオイルTOP8)」、2日目はなんと!「カナリア諸島産」「アンダルシアのDOP(保護原産地呼称)」そして「EVOOLEUM(世界のエキストラバージンオリーブオイルTOP100を掲載するガイド本)」のオリーブオイルテイスティングセミナーを梯子参加してきました。西アフリカ沖に浮かぶカナリア諸島では、7月にはもうオリーブの収穫が始まるそうです。例年、
毎年、ガリシア州の州都サンティアゴ・デ・コンポステーラからシェフのキケ・ピニェイロ氏が会場でオリーブオイルを使ったクッキングショーを披露してくれるのですが、今回はコロナ対策ということで、説明を聞きながらあらかじめ用意された料理を食べるという形式でした。テーマは「ピクニック」! オリーブオイルがみかんの中に注入されていたり、ジャムや粉末、イクラのような球体になっていたりとクリエイティビティあふれるスタイルで、どれも楽しくおいしくいただきました。
一方、ここ3年ほどの開催で感じた変化は生産者のブースが徐々に減ってきたことです。代わりにDOPや地域など団体での出展が目立ちます。商材として気に入ったオリーブオイルを見つけたら連絡先は教えてもらえますが、その場で生産者と話せないことは少し残念に思います。理由のひとつとして、出展料が高過ぎるという話を聞きました。
春にはマドリードでサロン・グルメ、バルセロナではアリメンタリアと日本で言うとFOODEXのような大規模な食品見本市が開催されるので、そちらに出展する生産者が多いようにも見受けられます。
それでも、WOOEはオリーブオイルに焦点を絞った見本市なので、コンファレンスやテイスティング、クッキングショーなどオリーブオイル好きには興味深いプログラムが圧倒的に充実している点が魅力です。スペインはオリーブオイル関係のイベントが多く、
今回は、コロナ禍の余波でやや活気に欠ける印象がありましたが、来年は今年以上に盛り上がることを期待しています。オリーブオイル目的で海外の見本市に行ってみたいという方にも、一度WOOEに参加されることをお勧めいたします。
それでは、hasta luego!! (田川敬子)