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アンチエイジング効果も?オリーブオイルの抗酸化作用を正しく学ぶ

こんにちは。医師でマスターオリーブオイルソムリエ®︎の浅井洋貴です。前回の記事ではオリーブオイルに豊富なオレイン酸の健康効果についてお伝えしましたが、今回は皆さんからもっともよく頂く質問の一つ、オリーブオイル抗酸化作用についてお話ししてみようと思います。【 アンチエイジング効果も?オリーブオイルの抗酸化作用を正しく学ぶ 】

リンゴが変色する原因は酸素だった!

今回の敵役は「酸素」です。酸素が悪さをする場面というと、みなさんはどういうイメージを思い浮かべますか?人間の体は呼吸をして酸素を取り込まないと生きていけないため、良いイメージを持っている方も多いと思います。もちろんそれは正解なのですが、例えば、金属が錆びたり、切ったリンゴやアボカドの断面が時間が経つと茶色く変色するのは、酸素が悪影響を及ぼしているからなのです。

アンチエイジング効果も?オリーブオイルの抗酸化作用を正しく学ぶ

りんごの断面が茶色く変色するのも、空気中の酸素と結びつく酸化が進むため

酸素に晒されたフルーツと同様に、体に取り込まれた酸素は一部、活性酸素というものに変化し、それが過剰になるとさまざまな弊害をもたらします。それが体の細胞を傷つけたりすることで、がんや動脈硬化性の病気を誘発したりします。また、シミなどの原因にもなるとも言われています。

金属のさびは、金属が空気中の酸素や水分と反応して酸化することによってできます

オリーブオイルに豊富なポリフェノールの抗酸化作用

もちろん人間の体には、過剰な活性酸素の働きから生体を防御するような様々なメカニズムがあり、うまく全体のバランスをとっています(厚労省のe-ヘルスネット にわかりやすい解説があります)。

これを「抗酸化防御機構」と言います。この抗酸化の作用を持つものが、ビタミン類など、外部から摂取することができるものにもあります。赤ワインなどに代表される、ポリフェノール類もその一つで、良質なオリーブオイルには、ポリフェノール類が豊富に含まれており抗酸化作用を呈します。

アンチエイジング効果も?オリーブオイルの抗酸化作用を正しく学ぶ

赤ワインやオリーブオイルには健康効果が期待されるポリフェノールが豊富

ポリフェノールを豊富に含むオリーブオイルの抗酸化、抗炎症作用を検証した論文では、統計学的な優位差までは出ていないものの、全体に抗酸化作用と抗炎症作用を呈する傾向にあるとの結果が出ています。(詳しくはこちらの英語で書かれている論文をご覧ください)今はまだサンプル数が少ないので、今後サンプルが増えていけば、統計学的優位差まで出るかもしれません。

また、オリーブオイルには私たち医師が実際に動脈硬化のある患者さんに処方薬として出すこともあるトコフェロール(ビタミンE)も少量含まれており、このトコフェロールにも抗酸化作用があることも、オリーブオイルの抗酸化作用を助けています。

アンチエイジング効果も?オリーブオイルの抗酸化作用を正しく学ぶ

酸化した食品の摂取が酸化ストレスを加速

こういった防御機構の働きを超えるくらいに活性酸素が過剰になった状態を酸化ストレスと言いますが、この酸化ストレスは、紫外線やタバコや、酸化した食品の摂取によって引き起こされると言われています。ここでもオリーブオイルはその酸化しにくい性質で強みを発揮するのですが、その話はまた次回にいたしましょう。(続く)

   
     
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