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オリーブと世界遺産の町バエサで訪れたいオリーブオイル愛あふれる専門店
【オリーブ世界一の国 スペインから】

Hola‼  今年の春は雨が多いスペインですが、地域によってはオリーブの花芽がほころび始めました。気温も上がってきているので、間もなく各地で開花することでしょう。さて、今回は世界一のオリーブ生産地ハエンにある世界遺産の町バエサのオリーブオイル専門店を3軒ご紹介します。【 世界遺産の町バエサで訪れたいオリーブオイル愛あふれる専門店 】

早くも花芽をつけ始めたスペインのオリーブの木。開花が待たれます

バエサはオリーブ畑に囲まれた高台の小さな町で、ハエン県の県都ハエン市からは北東におよそ50㎞の距離。車で30分あまりの道中は、見渡す限りのオリーブ畑が壮観です。“ウベダ(10㎞ほど離れた隣町)とバエサのルネサンス様式の記念碑的建造物群”がユネスコの世界遺産に登録されているため、多くの観光客が訪れます。ここに来る観光客の旅の目的にはおいしいオリーブオイルを買うこともあるので、町にはオリーブオイルを販売する店が多くあります。その中でもオリーブオイルソムリエの私も自信をもってオススメできる良質のオイルを扱う専門店を厳選してみました。

世界遺産の町バエサで訪れたいオリーブオイル愛あふれる専門店

歴史を感じさせる石畳の通りやルネサンス様式の建物が、良い状態で保存されているバエサの街並み

旧市街の袋小路にあるオーナーが一人で切り盛りする「Mar de Olivos」

まずは、フォトジェニックなポプロ広場脇の袋小路にあるこじんまりとしたMar de Olivos(スペイン語でオリーブの海)。「両親もきょうだいもオリーブ畑を持っているし、オリーブオイルは私の人生の一部なの」と話すオーナーのロレスが、経済的に自立したいという思いから、2020年2月末にオープン。2週間後にスペインはコロナウイルスでロックダウンとなり休業を余儀なくされ、厳しい立ち上がりでしたが、無事に2周年を迎えることができました。

世界遺産の町バエサで訪れたいオリーブオイル愛あふれる専門店

旧市街の袋小路にある、思わず入りたくなるかわいい店構えのMar de Olivos

女性オーナーのロレス。女性ひとりで店を取り仕切る姿に思わず応援したくなります

店内にはハエン産オリーブオイルのほか、地元のチョコレートやはちみつ、陶器、お土産類もあります。昔と変わり、今は価格が高くても質のいいオリーブオイルを買う人が増えたとのこと。「消費者も価値をわかり始めてきていると言うことね」と嬉しそうに話してくれました。ロレスがひとりで切り盛りする小さなお店は、「お客様との会話を大切にしています」との言葉通り、とても温かい空間です。

Mar de Olivos

住所:Calle Rastro de Carnicería 3, Baeza (Jaén)

地図:https://goo.gl/maps/19XBLWArkD6eTMGV7

オリーブ農園や搾油所の見学ツアーにも連れていってくれる「AOVE Boutique」

こちらもコロナ禍直前の2019年12月にオープンしたAOVE Boutiqueです(AOVEはエキストラバージンオリーブオイルの意味)。地元出身で共同経営者のディエゴとダマソは観光の仕事をしていましたが、バエサが世界に誇るオリーブオイルの価値を強く感じて、オリーブオイルの販売とオリーブオイルツーリズムを手掛けることを決めたそうです。

世界遺産の町バエサで訪れたいオリーブオイル愛あふれる専門店

2019年12月にオープンしたバエサ中心地にあるAOVE Boutique

収穫期には搾油所でも働くディエゴ。いつもオリーブオイルと一緒!

現在お店はディエゴが担当し、ダマソはオリーブ農園や搾油所の見学ツアーも案内する観光ガイドとして忙しい毎日を送っています。通常オリーブ農園には車がないと行けないものですが、ここでは人数によっては送迎付きなのでありがたい! 収穫期には搾油所で働くディエゴは、「家族が畑を持っているから子どもの頃から畑で遊んでいて、今は搾油所の仕事をし、オリーブオイルの販売もしている。いつもオリーブと一緒」とにっこり。

ハエン産の良質なオリーブオイルが並ぶスタイリッシュな店頭では、生産者を招いて店内でテイスティング販売会を行うこともあるそうです。

AOVE Boutique

住所:Calle San Pablo 8, Baeza (Jaén)

地図:https://g.page/aoveboutiquebaeza?share

スペインでもっとも大きなオリーブオイル専門店「Casa del Aceite」

最後に紹介するのは、スペインでもっとも大きなオリーブオイル専門店Casa del Aceiteです。ここも観光業に就くサンティアゴとセバスティアンという2人の男性の共同経営の店で、1999年にオープン。2001年に現在の場所に移転しました。開店当時のバエサには観光客は来るもののオリーブオイルの専門店がなく、必要性を感じたことがきっかけだったといいます。2人のアイデアは正解!ビジネスは順調に成長し、現在はウベダとマドリードにも小さな店舗を構えています。

世界遺産の町バエサで訪れたいオリーブオイル愛あふれる専門店

外からは分からないものの、中に入ると店内はかなり広い!

20年以上お店を続けているサンティアゴ。テイスティングテーブルも年季を感じさせるいい味わいでした

広い店内には200種類を超えるオリーブオイルのほか、オリーブオイルを使ったチョコレートやコスメ、オリーブの実、オリーブウッド製品、オリーブ柄の陶器などなど、とにかく商品の種類が豊富。お店に足を踏み入れた瞬間からわくわくすること間違いありません。

ここでも生産者によるテイスティング会の実施やオリーブオイルツーリズムを手掛けています。「まだオリーブオイルの品質がわからない消費者は多いから、テイスティング会を開くことは大事だね」とサンティアゴは話してくれました。

 

Casa del Aceite

住所:Plaza de la Constitución 9, Baeza (Jaén)

地図:https://g.page/CasadelAceite?share

どの店の店主と話しても、ただ商品としてオリーブオイルを売るのではなく、お客様に正しいオリーブオイルの知識を伝えたいという情熱を感じます。

バエサではオリジナルのオリーブグッズが豊富で、買い物もとっても楽しいのです

この写真は、日帰りでバエサに行った時に買ったものです。日本にお土産に持って行くのにちょうどいい100mlサイズのオリーブオイルのほか、オリーブウッド製品、オリーブモチーフの陶器やアクセサリー、オリーブオイル配合ハンドジェルなどが手に入るのもオリーブの町ならでは。個人的にバエサもウベダも何度行っても飽きない大好きな町です。皆さんも機会があればぜひ訪ねてみてください。それでは、hasta luego!! (田川敬子

追伸:バエサに行ったら、ここから“オリーブの海”を見下ろしてみてくださいね。

   
     
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