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オリーブの枝に託されたオリンピアンの祈り

聖火ランナーの右手にはトーチ。左手には?

2020東京オリンピック聖火の聖火式が行われたのは、2020年3月12日のこと。古代五輪の舞台、ギリシャ西部のオリンピア遺跡で太陽光を集めて採火されました。聖火ランナーの第1走者はギリシャ人、第2走者は開催国の人物が務めることが慣例で、2004年アテネ五輪女子マラソン金メダルの野口みずきさんが第2走者を務め、ギリシャ国内の聖火リレーがスタートしました。その時、走る野口さんが掲げていたものを覚えていますか?【 オリンピック聖火とともに走るオリーブの枝 】

オリンピック聖火とともに走るオリーブの枝

もちろん、右手には桜をモチーフにした金色のトーチ。でも実は左手にもあるものを掲げていたのです。それは、1本のオリーブの枝でした。聖火を受け継ぎ青空の下、野口さんはオリーブの枝を手に古代五輪の競技場を眼下に眺める約200メートルをゆっくりと走ったのです。

なぜオリーブの枝をトーチと共に?

古代ギリシアは、アテネやスパルタなど大小500を超える都市国家間の争いが絶えなかったようです。そんな中、4年に一度だけ戦争を止めて戦士がエリス地方にあるオリンピアに集まり競技会を開くことになりました。開催を告げる使者はオリーブの枝を持って「武器を捨ててオリンピアに集まろう!」と各都市を告知して回ったそうです。勝者には最高の名誉として「オリーブ枝葉の冠」と「オリーブオイルの小瓶」が与えられました。オリーブには歴史的にも平和を願う重いメッセージが託されているのです。

オリンピック聖火とともに走るオリーブの枝

オリンピック憲章の重み

オリンピック憲章の一部に、オリンピックの意味を改めて考えさせられる一文がありました。『このオリンピック憲章の定める権利および自由は人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、 政治的またはその他の意見、 国あるいは社会的な出身、 財産、 出自やその他の身分など の理由による、 いかなる種類の差別も受けることなく、 確実に享受されなければならない。』(オリンピズムの根本原則6より)

ちなみに、パラリンピックの聖火は、オリンピアではなくパラリンピック発祥の地であるイギリスのストーク・マンデビルで採火され現在、国立競技場で点火されています。その炎にも「Share Your Light/ あなたは、きっと、誰かの光だ。」という世界中の人々への想いが込められています。(中田華寿子

   
     
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