eオリーブオイル選び | Buy the Good Olive Oil

今年もオリーブオイルの新油の季節到来!
搾りたてのオリーブオイルをいただく贅沢とアドバイス
【オリーブ世界一の国 スペインから】

畑から搾油所に到着したばかりの摘みたての緑色のオリーブの実

Hola!! 10月に入りスペインでも早摘みオリーブオイル用の収穫がスタートし、SNSにオリーブ畑や搾油所の写真が目立ってきました。毎年この時期になると搾って間もない新油の青い香りや苦さ、ピリッとした辛さが恋しくなります。

日本では数年前から、搾油後すぐにボトリング、空輸される“ノヴェッロ”や“ヌーヴォー”(それぞれ、イタリア語とフランス語で「新しい」という意味)と称したエキストラバージンオリーブオイルが販売されていますね。特にフィルターをかけていない無濾過、まさに搾っただけというタイプが多いようです。実はスペイン国内では売り出さず、日本市場向けに特別につくられている新油もあります。

高品質オリーブオイルメーカーがつくる無濾過の新油は、スペインに住んでいてもなかなか入手が難しいレアもの。無濾過のオリーブオイルには風味の元にもなる澱も含まれています。でもこの澱は酸化しやすいため無濾過のオリーブオイルは傷みが早く、商業用に販売するメーカーはごくわずか、また数量もとても少ないのです。生産者さんは内輪で無濾過の搾りたてオリーブオイルを楽しみます。私も何度かいただいたことがありますが、それは味わい深かったです。

まさに今、搾りたてのエメラルドグリーン色にきらめくオリーブオイル

そんなレアなオリーブオイルが入手できるとは、さすがは日本!! ここで一つ、アドバイスです。無濾過のオリーブオイルをお求めになった際は、大事にしまいこまずにとにかく早く使い切ってくださいね。搾油から3か月以内、開封後は2週間!で使い切るのが目安と言われています。

スペインでは、収穫初日、もしくは最初の数日で搾ったオリーブオイルを数量限定で売り出すメーカーがありますが、ほとんどはフィルター済みです。また、オリーブオイルは光に弱いので普段はしっかりと遮光瓶で売られていても、このタイプはきれいな色を見せるためにあえて透明のボトルに入れることが多いようです。

深いエメラルドグリーン色が印象的な収穫初日の限定版オリーブオイル。透明ガラス瓶で色も楽しめます

そんな新油はどう使われているのかというと、シンプルにパンにつけて楽しみます。調理用に使うことはまず無いのです。お料理にかけるよりも、パンの方がよりオリーブオイルそのものの味がわかるからです。

新油はパンで食べるのが本場の食べ方

ここでレシピと呼ぶほどのものでもない、簡単な新油の味わい方“の一つ、マッシュルームのカルパッチョ”をご紹介します。

  • 生食OKの大粒のマッシュルームを薄くスライスする
  • スライスしたマッシュルームをお皿に並べる
  • たっぷりの新油と岩塩、お好みのドライハーブ(パセリ、オレガノ、バジル等)をふりかけ、上からパルメザンチーズをおろしかける

たったこれだけ。日本でも最近はおいしいマッシュルームがスーパーでもお手頃価格で入手できるようなので、もし運良く“ノヴェッロ”や“ヌーヴォー”を入手できたらお試しください。白ワインが進みそうですね。(※写真では、刻んだマッシュルームも上にのせています)。

新油の味が際立つマッシュルームのカルパッチョ

最後になりますが、オリーブオイルの色と品質には何の関連性もありません。オリーブオイルの色は品種や収穫時期、搾油の仕方によっても変わります。濃いグリーンのオリーブオイルには目を奪われますが、だからと言ってそれがフレッシュでおいしいとは限らないのです。とはいえ、鮮やかな新油の色はやはり魅力的ですよね。

それでは、hasta luego!!(田川敬子)

   
     
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