【オリーブ世界一の国 スペインから】
食と人とオリーブオイルの日々
【オリーブ世界一の国 スペインから】
Hola!! はじめまして。スペイン在住のオリーブオイルソムリエ、田川敬子です。初めてスペインを訪れた時にこの地に一目惚れして、いつかここに住みたい!という夢が叶い18年が過ぎたところです。オリーブオイルの生産量ダントツ世界No.1のスペインから(「え、イタリアじゃないの?」と思った方はいらっしゃいません?)、定期的に現地のオリーブオイルにまつわる話をお届けしたいと思います。
出会いは、バル。
私の長い人生の中で初めてオリーブオイルに注目したのは、やはりここスペインでした。場所はバル。日本の飲食店のテーブルの上には、醤油や塩、胡椒などが置いてありますね。ここスペインでは、それがオリーブオイルとビネガー、塩、胡椒(ないこともありますが)で、サラダは自分の好みに味付けします。ドレッシングは同じものを使うと意外と飽きてしまうのに、これだと飽きがきません。
それより驚いたのは、朝食のトーストにバターを塗るのではなく、オリーブオイルをかけて食べることでした!それもたっぷりと。これはカルチャーショックでした。皆さんはトーストにオリーブオイルをかけて食べたことがありますか? もしまだだったら、だまされたと思ってお試しください。ただし、おいしいエキストラバージンオリーブオイルで。お好みでお塩を少々振ってもOK。スペイン人はそこにすりおろした完熟トマトをのせて食べるのが大好きです。
アフターコロナのオリーブオイルは……?!
飲食店のテーブルに置いてあるオリーブオイルやビネガーですが、コロナウイルスの影響で姿を消すことになりました。不特定多数の人で使うと感染につながりかねないという理由から、1回分の個包装で提供しないといけないことになったのです。テーブル上のオリーブオイルはスペインの風物のひとつだったので、いつかまた復活することを願います。日本のイタリアンレストランでもテーブルオリーブオイルは見かけることがあるので、日本でもこれからどうなっていくのか、気になりますね。
というわけで、私とオリーブオイルの出会いはスペインのバル。そこから何の進展もなかったのに、2014年に2回めの出会いがあり人生が変わりました。この話はまた次回以降に。それでは、hasta luego!!(田川敬子)